STEAM教育って聞いたことがありますか?
以前はSTEM教育と言われていましたが、Aが追加されてSTEAM教育の考え方が注目されています。今回は、今世界でも注目を集めているSTEAM教育について解説していきます。
・21世紀型スキルを身につけるSTEAM教育とは分野横断的な学び
・興味を持って取り組める好奇心を育てる工夫に注目が集まっている
目次
STEAM教育って何?
変化の激しい21世紀に適応していくための「21世紀型スキル」を身につける教育を示すSTEAM教育。2000年代に入り、アメリカでの学力調査でSTEM分野での学力低下がみられ、2006年にブッシュ大統領が「STEM教育強化のための10の方針」を発表、2013年にオバマ大統領が「STEM教育拡充」を国家戦略として位置づけ、世界でも注目を集めるようになりました。
Science 科学
Technology 技術
Engineering 工学
Art 芸術
Mathematics 数学
この5つの頭文字をとってSTEAM教育
これら5つの観点を重要視し、スキルを養っていく教育方法です。以前はSTEM教育と呼ばれていましたが、「芸術・教養 Art」の分野を加えて発展しました。文理の枠を超えて各教科での学習を実社会に活かすという考え方で、世界で注目されている教育方法で、日本でも文部科学省が推進しています。
STEAM教育を構成する5つの要素
STEAM教育では「Science 科学」「Technology 技術」「Engineering 工学」「Art 芸術」「Mathematics数学」の5つの要素で構成されています。
それぞれのどのような点が注目されているのでしょうか。
*Science 科学
科学分野では、様々な物事への好奇心を持つための役割を担っています。科学は身近な世界を作り出している原理など幅広い分野すべてに及ぶため、研究を通じて未来の研究者の育成を目指します。実験やフィールドワークを通じて数理的思考に通じる基礎を養っていきます。
*Technology 技術
技術分野では、プログラミング学習によって論理的思考力や課題解決力を養っていきます。プログラミングでは、地道な作業が必要となるため、子どもの成長過程に合わせて楽しめる工夫が必要です。海外ではゲームソフトなどを用いて、ゲーム感覚で授業を行うなど工夫がされています。
*Engineering 工学
工学では産業で必要となる生産力や空間的把握能力を育成します。より良いものを作っていくために、基礎科学を生産に応用していくために活かす学問です。
*Art 芸術・教養
芸術面では、進歩的・自由主義的な自由な発想力を育てていきます。作品を生み出すことで創造力を育て、自分のイメージや考え方を表現し伝える方法を育てます。
*Mathematics 数学
数学では、公式などの法則に触れることで論理的思考を養います。他の分野にも通じるデータ活用などを学び、活かす力を育てていきます。
STEAM教育 実際に教育現場で行われていることは?
STEAM教育は実際にはどのように活かされているのでしょうか?
S:科学
文部科学省では、先進的な理数系教育を実施している高等学校を「スーパーサイエンスハイスクールSSH」に指定し、支援しています。2002年から始まり、毎年20校以上が選ばれ、魅力的な研究や実験、発表などが実際に授業で行われています。
スーパーサイエンスハイスクールについてはこちら→スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは?どんな高校?取り組みや受験対策を徹底解説!
T:技術
2020年より小中学校ではプログラミング学習が必修となりました。論理的な考え方や、地道で細やかな作業を通して結論を導き出す考え方を学びます。発想力を養い、将来のキャリアの選択肢を増やすことにも役立っています。
過去の関連記事はコチラ→小学校でプログラミング学習が必修化!どうなる?気になる内容を徹底解明
E:工学
STEAM教育で実践されている授業としては、自分たちで作成したプログラミングで自走するロボットを工作したり、図面を引いて限られた素材で製品を作成したりなど、かなり実践的な教育が行われています。現在では小学校でも導入できる安全なロボットキットが多く開発されています。
A:芸術・教養
ダンス・演劇・音楽・絵画・写真・デザインなど芸術性や創造性を育んでいく幅広い分野が関連しています。美術などだけでなく、幅広い知識に触れて、興味を引き出す授業の仕組みづくりが行われています。
M:数学
数と計算、測定、図形、変化、関係、代数、幾何、データ活用など数理的な考え方を段階的に学んでいきます。
STEAM教育とは分野横断的な教育方法
STEAM教育とは、この5つの要素をそれぞれ学ぶのではなく、分野に関わらず、分野横断的な学びを指します。理数教育に芸術面の創造的な教育を加えて、それらを組み合わせて学ぶことで、実社会で問題発見、解決、創造していく力を育てていく教育方法です。
日本では、数学や科学の分野での小中学校での教育水準は高いレベルを維持しているものの、数学や理科を楽しいと感じている生徒の割合は国際平均を下回っています。そのため、楽しみながら力をつけていく仕組みづくりが課題となっています。学んだことを有効に活かして行ける環境づくりが必要なため、STEAM教育を取り入れ幅広い分野で好奇心を育てる教育が注目されています。
STEAM教育のメリット
様々な分野を横断的に学ぶSTEAM教育ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。
*能動的に学ぶ力が身に付く
課題を解決するために試行錯誤をしながら前進していくため、解決方法や調べ方、経験、考え方、効率の良い方法など様々な事を発見します。問題解決能力や能動的に取り組む姿勢が身に付きます。
*創造力を育む
知識や技術を何に、どのように活かしていくのか、どのように課題解決をしていくのかを創造する力を育んでいきます。
*広い視野を持つ
幅広い分野を横断的に学ぶため、資料や解決方法を分野に関わらずあらゆる視点で集めていきます。そのため、多角的な視点で物事を見極める力が身に付きます。
*他者を尊重し協力する力
多くの情報や資料に出会い、自分と違った意見や考え方をする人と交流していきます。そのため、視野が広がり、他者の考えや意見を尊重し、協力していく姿勢が身に付きます。
STEAM教育のこれからの課題と家庭での取り組み
魅力的なSTEAM教育ですが、小学校や中学校によって指導者の不足や教える側の経験不足などが課題になっています。指導方法や教育方針、受験、進路などを総合的に判断していく必要があるため、様々な課題があるのが現状です。
幼児教育から積極的に学習してきた家庭と、そうでない家庭では、成長と共に個人差が大きくなっています。学校の指導者にも不安があるのですから、専門家ではない保護者が家庭での教育に戸惑うのは当たり前です。家庭で気軽にできるプログラミング教材や、楽しく取り組めるタブレット教材、本格的なプログラミングスクールなど、便利な教材がありますので、親子で楽しく学習できる環境づくりをしましょう。
*ワンダーボックス
毎月自宅に届くキットと専用アプリを組み合わせて学ぶ、STEAM教育領域の新しい形の教材です。約10種類の教材で構成され、プログラミング、アート、パズルなど、多様なテーマから自由に学ぶことができる新しい形の通信教育教材です。子どもの意欲を引き出し、感性と思考力を育てることを目的に、最終的には正解のない自由な創作に行き着くように設計されています。感性を大切にした学びに興味のある方におすすめですよ!
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*Tech Kids School
サイバーエージェントが運営する小学生向けの本格派のプログラミングスクール。テクノロジーを武器にして、自ら考え実践的な実力が身につけられるプログラミングスクールです。楽しさにこだわった教材で、継続して学習できる環境づくりをしています。
*Z会プログラミングシリーズ
家庭で気軽に中学基礎・高校基礎レベルまでのプログラミング学習に取り組めます。小学校から中学生までの幅広い年齢のお子さんが楽しんで取り組める教材が揃っています。
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*スマイルゼミ
五感に働きかけるタブレット学習で、楽しく学習に取り組めます。プログラミング学習もしっかり学べて自分から学習したくなる工夫がいっぱいです。
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*進研ゼミ小学講座
主要教科に加え、プログラミング学習がチャレンジタッチで学べます。自分で考え、楽しみながら取り組んでいくことで、自然と課題解決の力が身に付きます。
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いかがでしたか
初めて聞いた方も、気になっていた方にも、STEAM教育の魅力をお伝えできたでしょうか?
課題を自分で発見する力
物事を多角的な面でとらえ解決する力
新しい価値を創造する力
これからの未来に必要となる力を育むSTEAM教育で、子供たちの可能性を広げていきましょう!