小学生から英語が必修化になり、中学生では本格的に英語を学ぶ時間が増えていきます。
中学生は英検を受けたほうが良いの?何級から必要?持っているとどんなことに役立つの?
など様々な疑問をお持ちの親御さんに、中学生が英検を受ける必要性やメリットなどを徹底解説します!
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目次
英検とは?
英検は公益財団法人日本英語検定協会が文部科学省公認で実施している、英語の学習レベルを測るテストのこと。紙の問題・解答用紙を使用する従来型と言われる形式の英検は、年に3回実施されています。
レベルは5級から1級まで7段階あり、読む・聞く・書く・話すの4技能の測定が行われます。3級以上は二次試験があり、個人面接としてスピーキングテストが行われます。
2023年9月29日に公益財団法人日本英語検定協会から発表された内容によると、31年ぶりに新たな級を導入。
準2級と2級の間に新たな級を導入!
これまで準2級と2級の間には大きな差があり、5級から準2級までは各級の合格までに要する時間がおよそ1年であるのに対し、準2級から2級に合格するまでに約2年近くかかっていたため、その間に新たな級を新設し、2025年からの開始を目指す。
レベル設定が準2級は高校一年生、2級は高校卒業時レベルとされており、今回その間のレベルを新設することで身近な目標を提供したいとの事。
英検の試験日程
英検の試験は年に3回行われています。一次試験・二次試験共に本会場(英検協会が設置する公開会場)と準会場(申し込み責任者が定めた申し込み団体単位の会場)があります。日程は会場によって異なります。
申し込み | 一次試験 | 二次試験 | |
第1回 | 4月~5月ごろ | 5月~6月ごろ | 6月~7月ごろ |
第2回 | 8月~9月ごろ | 9月~10月ごろ | 11月ごろ |
第3回 | 11月=12月ごろ | 1月~2月ごろ | 2月~3月ごろ |
英検の検定料
検定料は一次試験が本会場もしくは準会場かによって異なります。以下は2023年度検定料の目安です。
一次試験 | 二次試験 | 1級 | 準1級 | 2級 | 準2級 | 3級 | 4級 | 5級 |
本会場 | 本会場 | 11,800 | 9,800 | 8,400 | 7,900 | 6,400 | 4,500 | 3,900 |
準会場 | 本会場 | 6,400 | 5,700 | 4,700 | 2,900 | 2,500 |
レベル別の特徴
英検はレベル別で分かれており、それぞれの級の特徴は以下の通りです。
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各級ごとに求められる力が違っており、自分が今どのくらい習得しているのかを判断して受験級を決定しましょう。
レベルごとの出題形式や内容
試験は筆記テスト(リーディング・ライティング)・リスニングを行う一次試験と、3級以上は二次試験でスピーキングテスト(面接)が行われます。3級からライティング(英作文)が入ります。
1次試験 | 2次試験 | 必要語彙数 | 内容 | |
1級 | 筆記100分+リスニング35分 | 英語での面接10分 | 10,000~15,000 | 最終目標となる級 社会生活で求められる英語の理解・使用 |
準1級 | 筆記90分+リスニング30分 | 英語での面接8分 | 7500~9000 | 大学中級 社会生活で求められる英語の理解・使用 |
2級 | 筆記85分+リスニング25分 | 英語での面接7分 | 3800~5100 | 高校卒業程度 社会生活に必要な英語の理解・使用 |
準2級 | 筆記75分+リスニング25分 | 英語での面接6分 | 2600~3600 | 高校中級 基本的な応用力・日常生活に必要な英語の理解と使用 |
3級 | 筆記50分+リスニング25分 | 英語での面接5分 | 1250~2100 | 中学卒業レベル 基礎力の集大成・身近な英語の理解と使用 |
4級 | 筆記35分+リスニング30分 | 600~1300 | 中学中級 簡単な英語の理解・基礎的で重要な内容 | |
5級 | 筆記25分+リスニング20分 | 300~600 | 中学初級 初歩的な英語の理解と表現 |
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中学生が英検を受けるメリットは?
中学生になると塾や部活など忙しくなり、その中で英検の勉強をして試験を受けるメリットはあるのか?と悩むご家庭も多いでしょう。結論から言うと、メリットはあります!!
中学生が英検を受けるメリットを見ていきましょう。
高校・大学入試に有利になる
2021年1月より「大学入学共通テスト」が導入され、英語入試が変わります。2技能(聞く・読む)試験に加え、英検などの4技能型(聞く・読む・書く・話す)の民間試験のスコア提出が必要になり、2024年からはすべて民間試験に移行されます。
これらのテストスコアは、推薦入試やAO入試などで入試優遇制度(スコア換算・加点、出願資格、試験免除など)が受けられます。また高校入試でも英検が内申点に加点になるケースもあります。そのため、中学生のうちからどんどん実力アップのために英検を受けておくと有利です。
ただ、高校の内申点や試験免除などの優遇を受けるためには最低でも英検3級以上からが対象になります。学校によって優遇内容や必要な級が異なりますので、早めに調べておきましょう。
英語学習の目標になる
学校の勉強だけでは教科書の範囲にとどまりますが、英検は生活や社会で求められるレベルを自分の実力に合わせて自由に受験ができます。
そのため、「英語を習っているから力試ししたい」「将来英語力を活かした仕事をしたい」「留学したい」など様々な目標に合わせてスキルアップしていくために、英検を受けることは非常に有効です。
教員試験や通訳士試験などで英検を持っていると試験免除などの優遇措置があるため、なりたい職業などで必要な場合は英検を受けておくことがおすすめです。
英語学習の継続と弱点攻略になる
語学は継続して学習や使用しないと忘れていくなど能力も落ちてきてしまいます。日本では日常的に英語を使用する機会があまりないため、明確な目標をもって学習を習慣化することで英語力のアップに繋がります。
英検の勉強を通して英語学習を習慣化していくことで、学校の定期テスト対策や実生活にも役立つ英語の習得にも役立ちます。
また、英検の成績表は、技能別にそれぞれスコア表示がされ、今後に繋がるアドバイスも記載されてきます。自分が苦手な技能に気づき、その部分を補う学習に繋げられます。
客観的な英語力を知ることができる
「自分の英語力がどの程度なのか」「どの程度のレベルで通用するのか」ということを知るのは、英語学習を進める上での目標や目安になります。英語教育が本格的になる中学生のうちに英検を受けて自分の技能のレベルに気づくことで今後の目標に役立てられ、モチベーションアップにも繋がります。
外部での試験に慣れる
高校入試は自分の中学校の生徒だけでなく、たくさんの生徒たちと一緒に試験を受けます。いつもの教室で受ける試験とは全く異なる雰囲気の中で実力を発揮しなければなりません。
英検は会場によっては様々な年代や違う地域からも試験を受けに訪れるため、いつものテストとは違う形式や雰囲気の中で試験を受けます。そのため、外部試験に慣れるためにも英検を受けるのはおすすめです。
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中学生は英検を何級から受けるべき?
中学校から本格的な英語教育が始まり、英検を考えている中学生は何級から受ければいい?と悩むでしょう。その目安をお伝えします。
英語学習経験のある人は4級が目安
「英語に触れるのは学校の授業でだけ」というお子さんと、「小さいころから英会話教室に通っていた」というお子さんでは、同じ年齢でも英語のレベルに大きな差があるでしょう。
それまで英語に関して習い事などで英語を学習してきたお子さんは、4級から挑戦することをおすすめします。4級は中学校中級程度のレベルで、基礎を学んでいるお子さんが日常で使える英語を学ぶのに適した級です。
最初は合格の喜びを感じて次に繋げることも大切なので、着実に合格できそうな級を選ぶこともおすすめです。あまりレベルに合っていない無理な級を受けてしまうと、英検対策の勉強も負担になるため、「周りが3級を受けているから3級を受ける」というのではなく、自分に合ったレベルを受験して着実に力をつけていきましょう。
中学生は何級を目標にすべき?
中学生は英検の何級取得を目指せばよいでしょうか?
中学卒業までに3級取得を目指そう
英検は3級のレベルとして、中学卒業程度としています。文部科学省も中学校卒業時点での英語の達成目標として英検3級を掲げており、中学校で学んだ英語の仕上げになる級でもあります。
3級に合格する実力があれば、高校入試に対応できる英語の力も着実に身についていると言えるため、中学の基本の3級レベルの英検に向けての対策をしておくことで、しっかりと実力を身につけていると言えます。
また、3級から英語での面接やライティング(英作文)も試験に加わり、話す・書くという技能も習得しなければなりません。そのための勉強が高校入試にも直結してきますので、英検3級を目指すことをおすすめします。
さらに上のレベルにも挑戦
学校の授業の他に、英語教室や自宅での英語学習を行っている人は、中学卒業までに準2級などさらに上のレベルも目指してみましょう。
準2級は高校レベルのため、求められる語彙数も飛躍的にアップします。合格のためにはかなり対策をする必要があるため、その勉強で実力が上がっていきます。
中学のうちに準2級を取っておくことで、入試に有利になる場合もあり、高校入学後の英語の授業も自信をもって取り組めます。
英検の勉強はどんなことをすればいいの?
英検のレベルには「中学中級」などレベル設定されているため「学校の勉強をちゃんとしておけばいいんじゃないの?」と思う方もいるでしょう。
英検では学校の教科書だけにとどまらない日常的な表現など様々な内容が出題されるので、英検に特化した準備をする必要があります。
3級では1250~2100語のレベルになります。知っている単語数がこのレベルに達していなければ、リーディングの内容を正確に理解することが難しくなってくるので、単語教材で覚えたり、過去の問題で最初のセクションの単語でわからないものを一つずつ確実に覚える必要があります。
また、質問に対する文章を自分で考えて書くライティングや、二次面接試験では英語による面接が行われます。この「書く」「話す」2技能の習得には時間がかかりますので、英検対策を行っている英語教室やオンラインレッスンなど客観的なアドバイスがもらえる環境を整えることが合格への近道でしょう。
中学生は英検を受けるべき?まとめ
定期テストや部活、塾など忙しい中学生が着実にレベルアップし、英語力を身につけるには英検は非常に有効です。
年に3回ある検定日を目標にして、日々少しづつ勉強を進めておくことで英語学習が習慣化してきます。生活や社会で使える英語を身につけるためにも、力試しに英検を受けてみることをおすすめします!
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