忘れ物が多いし、学校の勉強が理解できていないみたい
というお悩みはありませんか?もしかしたらそれはワーキングメモリが低いせいかもしれません。
実際に、我が家でも子供に「ちゃんと話聞いてた?」ってイライラしてしまうことがあります。これにはワーキングメモリが関連してたんです!
そして、そのワーキングメモリを鍛えるのに学校で行われている「国語の聞き取りテスト」が最適です。国語の聞き取りテストやリスニングテストは、中学校の定期テストで実施されている学校や、小学校で年に数回テストを行っている所も多いようです。このテストには実生活に役立つスキルがいっぱい!
「国語の聞き取りテスト」なんて学校でやってないと思うんだけど…
学校や地域によっては国語の聞き取りテストを行っていないところもあるようです。でも、このテストは家でも簡単に実践できて、ワーキングメモリを鍛えるのにぴったり!
今回は家庭でも簡単にできる国語の聞き取りテストのトレーニングについてご紹介します!
目次
ワーキングメモリを鍛える!国語の聞き取りテストとは?
小学校では「聞くテスト」「話す・聞くテスト」などと呼ばれている所も多く、中学校では定期テストの国語の時間に実施されている所も多い「国語の聞き取りテスト」。このテストは、日本語の短い文章を放送で流し、後から流れる質問に答えていくテストです。
放送を聞いている時はメモを取って良いため、メモの取り方が非常に重要になります。
流れる文章は様々で、小学校では簡単で短いお話などが取り上げられることが多く、
中学校では
・修学旅行先で先生からの注意事項
・電話がかかってきて要件を聞く
・イベントの内容・集合場所・時間などの連絡
など実際によくあるシチュエーションの話も多く出題されています。
そのため、社会に出た時の電話応対や、重要な話を聞き逃さずにメモを取るスキル、話の要点を判断するスキルなど様々な実践に役立つスキルが身に付きます。
社会に出てすぐに役立つスキルが身に付くのね!
ワーキングメモリって何?
国語の聞き取りテストではワーキングメモリを鍛える効果が期待できます。将来実践で役立つワーキングメモリとはどんなものでしょうか?
ワーキングメモリとは
ワーキングメモリとは、情報を一時的に保持し、処理する能力です。入ってきた情報を脳内にメモし、どの情報にどのように対応すればいいか整理し、不要な情報は削除するなど、脳内で情報を処理します。
このワーキングメモリによって、瞬時に適切な判断を行うことができます。
例えば、会話を例にしてみると、相手から聞いた話を一時的に記憶し、話の内容から相手の考えや意図を汲み取り、必要な情報や話の流れに沿って前の情報を整理し、必要な情報は保存し、必要ない情報は捨てていきます。
このワーキングメモリの容量は人によって異なり、トレーニングによって整理しやすくしたり、処理速度を速めたりできます。
ワーキングメモリが低いとどうなる?
ワーキングメモリを学習机に例えると、机の上に本(情報)が乗ってきたのを、整理し、必要なものを捨てたり保管したりする状態です。
きれいに整理されている状態が理想ですが、ワーキングメモリが低いと、整理が上手くいかず机の上が散らかった状態になります。
この状態では上手くワーキングメモリが機能せず、必要なものと不必要なものの取捨選択が上手くいきません。
忘れ物が多い
会話や口頭での指示など、音情報が記憶・処理できない
頭の中を整理するのが苦手
読み書きや計算など学習が苦手
ワーキングメモリが低いとこんなことが起こりやすくなります。身に覚えがある!という人も多いでしょう。目立った忘れ物があるわけではないけれど、今よりももっとスキルアップをしたいという人にもワーキングメモリを鍛えることはおすすめなんです。
頭の中を整理整頓できるようになると忘れ物も減るのかも!
ワーキングメモリを鍛えるだけじゃない!国語の聞き取りテストのメリット
ワーキングメモリが低いお子さんは、音情報(会話や口頭での指示)を脳内で処理するのが苦手な傾向があるため、聞き取りテストで「聞く力」と「情報を処理する力」を鍛えていきましょう。
この能力は、学校や受験だけでなく、将来社会に出た時に非常に重要になってきます。
会議などで資料に載っていることを確認しながら、口頭での説明の内容を処理し、必要な情報を判断したり、電話応対で相手の会話を聞き取りながら判断していくなど実生活で必要になるスキルです。
集中力・語彙力もアップ!
聞き取りテストの練習は、話の内容をしっかりと聞こうとする姿勢・集中力もアップします。「聞き逃してはならない」「メモしなければならない必要なキーワードは何だろう」という気持ちで短時間集中します。そのため、内容をしっかりと理解し、集中力が鍛えられます。
また、国語の聞き取りテストの練習は語彙力アップにも効果的です。聞いたことない言葉に出会うチャンスが増えるため、知らない単語を知る機会にもなります。語彙力がアップすることで、読解力のアップにも関連してきますので一石二鳥にも三鳥にもなりますよ!
国語の聞き取りテストは実際にどんなことをやるの?メモを取るコツ
では、国語の聞き取りテストは実際はどんな風に行われているのでしょうか?
小学校では国語の時間などに年に何回か録音した音声が流され、メモを取ってその後の質問に答えるテストが行われている学校もあります。
中学校では国語の定期テストの際に、音声が流されて、その後の質問に答えます。そして、この国語のリスニングは国語のテストの中でも配点が大きい場合があるので練習が必要です。日ごろから練習をしておくことでメモを取ることに慣れ、話の中の要点や内容を聞き分ける力が身に付きます。
聞き取りテストの際はメモを取ることができるため、いかに上手にメモを取っていくかがポイントになります。
読むスピードは、通常の会話より少しゆっくり話す程度なので、早く書いても全ての内容を書き取ることはできませんし、全て書き取る必要はありません。自分で大切だと思う部分を判断し、スピーディーにメモを取っていく必要があります。
【問題文】日本人として考えなければならないのは、地球環境や未来を守るためにフードロスや貧困などの問題に一人ひとりが真摯に向き合うことです。
【メモ例】
日本人 かんがえる → ちきゅうかんきょう・フードロス ひんこん
このように、必要と思われるキーワードを聞きながら素早く判断し、ひらがなでメモを取る時間を短縮しながら必要な言葉を拾っていきましょう。文章で書くのではなく単語を拾ってメモし、関連する言葉は矢印など記号を使って結び付けていきましょう。
聞き取りテストが苦手なお子さんの多くは、次のようなメモの取り方をしていることが多いでしょう。
・メモを丁寧に取りすぎている
・メモを文章で書いている
・漢字を多く使って時間がかかってしまい、本当に必要な単語を聞き逃している
いかに短時間で必要な情報をしっかりと聞き取るかが勝負になってきます。書いている間も話は進んでいくため、漢字などに時間がかかっていると書きながら次の内容を聞くことができなくなってしまいます。
できるだけ簡単な言葉で書きながら、次の話を聞いていくことが大切です。
・後から自分が見てわかる程度に省略する
・ひらがなを使って時間短縮
・一度しか読まれないことが多いので集中する。
・「誰が」「どこで」「なにを」「いつ」「持ち物」などの情報は必ず書く
メモは簡単に省略して書くことが大切ですが、後で見返した時に自分で意味が解らなければ答えにたどり着けません。必要なことを書きながら自分で理解できるレベルでメモを取っていく練習をしましょう。
ひらがなで簡単に書いていくのがポイントなんだ!
国語の聞き取りテストを家で練習するには?
国語の聞き取りテストは家で簡単に練習できます。その方法をいくつか紹介します。
動画を見て練習する
聞き取りテストの問題や解説をしている動画を見ながら実際にメモを取ってみましょう。ユーチューブなどで聞き取りテストの動画がアップされているので、それを流しながらメモしてみましょう。
実際のテストの際の速さや情報量、メモの取り方などを練習することで、テストの練習にもなりワーキングメモリを鍛える練習にもなります。
新聞などを音読したものをメモをしてみる
おうちの人が新聞や物語などを音読して、その内容をお子さんがメモしてみましょう。新聞を読むことで時事問題対策にもなり、内容を理解することにも繋がります。
少しゆっくり目に朗読し、大切なポイントを問う質問をいくつかしてみることで練習になりますよ。
・この問題はいつ起きたでしょうか?
・〇〇さんはどのように考えたでしょうか
・この出来事は何が原因だったでしょうか?
・出てきた登場人物の名前を全て挙げましょう。
・〇〇さんはいつここに来たでしょうか?
このテストは、自分の考えを書くのではなく、聞いた事実を正確に聞き取れているかがポイントになります。そのため、内容に出てくる日時や場所、人物や出来事などを問う問題を出題しましょう。
これなら家で簡単に出来そう!
国語の聞き取りテストの練習に使えるおすすめ本
家庭で音読をして聞き取りテストの練習をするときにおすすめな本を紹介します。兄弟姉妹がいるときは、1人が音読をして、1人がメモを取ると音読と聞き取りテストの練習ができて一石二鳥!難しい文章を読む必要はなく、簡単なものから始めることでメモを取るべき部分が自然とわかるようになってきます。
名作や古典など様々な分野のお話が載っている音読の本。短い内容に情報が詰まっているので、聞き取りテストの練習にぴったりです。
子供でも読みやすい小学生向けの朝日小学生新聞は、最新のニュースをわかりやすく解説してあるので、記事を読んでメモを取る練習に最適です。ニュースに触れる機会を増やすことで時事問題対策にもなります。
短いお話がいっぱい載っている音読の本を利用するのもおすすめです。小学生や中学生が聞きやすい短いお話をメモしながら聞くことで内容に集中するクセをつけられます。文学やことわざ、Jポップなど幅広いジャンルから楽しめるお話を厳選して掲載しています。
親子で一緒にメモを取ってみる
動画などで聞き取りテストの練習をするときには、親子で一緒にメモを取るのもいいでしょう。
初めてや慣れていないお子さんは、メモを取るコツが掴めていないため、隣で一緒にメモを取って、どのように取ったのか、どこを工夫して取ったのかを見せ合うことでお子さんの参考になります。
お子さんのとったメモと親御さんの取ったメモを見比べてみて、「ここをこうするともっと早くメモできそうだね」など話し合ってみましょう。
親子で練習したらどこをどうすればメモが取りやすくなるかわかっていいかも!
国語の聞き取りテストに強くなるおすすめワーク
自宅で気軽に聞き取りテストの練習を行うのにぴったりのワークもご紹介します。
指示の聞き取りや会話でのやり取りを鍛えられるワークブック。小学校低学年向けのものですがイラストが多く聞き取りに慣れていないお子さんにおすすめです。レベル別にシリーズが出ているので、コツコツと進めて着実に力をつけていきたい人向けです。
日本語を母語とする子のための、全く新しい日本語リスニング問題集。日本の国語教育の中で最も足りない分野を、実際に授業を受けているような臨場感で、ワークを進めていけます。「論理的に聞く」を実現!口語体を多用して「聞く」問題集ならではの価値を生み出す一方で、「読む」「書く」と同じく論理的思考力を身につけることのできるメソッドで、ゲーム感覚で楽しみながら進めていけます。
読解力など様々な国語の問題集を手掛けている福島氏の効く力を育てるワークブックです。リスニング力だけでなく、授業の理解度もアップするおすすめ問題集です。
ワーキングメモリの鍛え方を指導するノウハウが詰まった教材。指導の方法や仕組み、聞くテストのための教材など家庭で簡単に出来るノウハウが詰まっています。
国語の聞き取りテストでワーキングメモリを鍛える まとめ
国語だけでなく、様々な教科や分野、社会生活などで役立つ力が身に付く国語の聞き取りテスト。
「学校の成績が上がらない」「忘れ物が多い」などお悩みの方は、家庭でできる国語の聞き取りテストのトレーニングでワーキングメモリを鍛えましょう。
親子で楽しみながらできるトレーニングで、実生活ですぐに役立つ力が身に付きます。